✅ 言語学習が一般的にヒトに与える影響の分析
✅ 脳科学の視点から分析した、3つの驚異的なメリット
皆さんこんにちは、eme (エメ) と申します。
4ヶ月間の特大サボり期間から復帰して2本目の記事になります。
前回は自分を鼓舞するためにスペイン語のモチベーションフレーズに関する記事を書きましたが、今回はガラッと趣旨を変えて『多言語学習』がヒトにもたらす影響について分析をしてみたいと思います。
今回の記事はめっっちゃくちゃ気合い入ってるで…!!
言語学習のメリットについて分析して網羅的にまとめたから、
この記事を1本読むだけできっと色んな言語を勉強したくなるはず🔥
emeさん、いつにもまして自信満々だニャ…
一応注釈やけど、「メリットだけを考えて打算的に言語学習してください」って言ってるんやなくて、この記事を読んで「今自分が頑張ってる事ってこんな良い影響があるんや〜!これからも頑張ろ💯」って思ってくれたら嬉しいって感じやで(^▽^)/
この記事を読んで、もし言語学習に新たに興味を持ってくれる人が出てきたら……発信者としての冥利に尽きるニャ~😭
早く知りたいニャ〜早速見ていこうニャ👍


言語学習の代表的なメリット
おさらいとして、まずは一般的なメリットから見ていきましょう👀
視野の拡大・固定概念からの脱却
言語には、人々が日常的に使用するコミュニケーションの手段であるとの側面と、その人々が暮らす社会や文化・歴史を反映してる集合物との側面があります。
文化的な言葉や表現に関して考えてみると、英語には「mind your own business」や「break a leg」などの少し特殊な表現があります。勿論他の言語にも特有の表現などは数多く存在しますし、これらの言葉や表現に触れることで、言葉という枠組み以上に背景にあるモノの理解が捗ります。
普段意識してる/知覚可能な側面がいかに限定的かが分かる図があるので、興味のある方は是非見てみて下さい⇩

また、その国や地域の社会制度や価値観を反映している言葉も数多くあります。日本語にも、「お先にどうぞ」や「お疲れ様です」などの敬語表現がありますよね、その文化が形成されてる社会階層構造や国民性などの文化背景が反映されている興味深い例の1つです。
言語学習を通じて新しい文化・歴史に触れることで、自分自身の文化や歴史と比較することができ、より双方に対する深い理解を得ることができます。
新しい文化に触れると、価値観や考え方も変わってくるニャ~
痛感しとるわそれ…。
コミュニケーション能力の向上
前提として言葉には文化的背景があり、文化によっては同じことを伝えるための表現方法が異なることがあります。
例えば日本語の「好き」は、スペイン語で言うと
preferirにもgustarにもquererにもamarにもなったりするニャ
自分の言語と外国語の摺り合わせを通じて、異なる文化間での表現方法の違いを理解し、相手に対して適切なコミュニケーションを行うことができるようになってきます。
別の見方として、コミュニケーションをする際に自信がつくとの意見もよく見ます。言語学習を通じて、思考整理や相手にわかりやすく伝えるスキルなど、コミュニケーション円滑化の術を磨くことになるので結果として自信をもって臨めるようになるということですね。
また、「コミュニケーションの場が広がる」というメリットもあるようです。異なる言語を話す人とのコミュニケーションができるようになることで、新しい友人やビジネスパートナーを作る機会に恵まれますし、自分自身のアイデンティティを強化したり、自分自身の視野を広げることができます。
思い返してみると、自分もコミュニケーション能力に関しては外国語学習の過程で培ってきた気が特にするなぁ…🤔
就職・留学などへのチャンス拡大
就職や留学、海外駐在などの様々なチャンスを広げることもできるのも大事なメリットの内のひとつだと思います。「グローバル化が進み、自国だけに捕らわれないビジネスや交流が増えている中で、沢山の企業や大学が外国語を運用できる人材を求めている」というのはニュースなどで語られているより事実だと22歳の肌感では思います。
日本が優れている/外国が優れているじゃなくて、将来を考えた時に外国語の学習は現実的な選択肢の1つちゃうかなとは個人的に考えています…
例えば、英語はビジネスにおいて広く使われる言語であり、企業が求める人材にもある程度必要なスキルとして求められています。また留学時には、現地の言葉を習得することで、留学先での生活や学習がスムーズにもなります。
社会人の方は海外で働く機会も広がります。海外企業に就職する場合には、現地語を話せることが求められることがありますし、日系企業に勤める場合にも、企業は長期的な成長戦略を意識して英語を話せる人材を求めるが数多くあります。「就職先の選択肢が広がる」ではなく、「就職したいなら英語くらい話せなあかんよ」っていう時代がもう到来しているんだ!と事実関係を見ると言わざるを得ないのかもしれませんね。
さらに、異文化に触れそれに対応するための知識やスキルを身につけることで、自己成長に繋がることがあります。異文化について学ぶことで、世界の多様性を理解したり、自分自身を新しい社会に組み込んでいく力も育成できると思います。一般的に言う適応力や異文化理解力ってやつですね。
高校生の時にドイツにちょっとだけ留学したけど、もしドイツ語喋れてたら留学の質が見違えてたんやろな…って後悔があります(´;ω;`)
勉強自体の楽しさ、達成感と幸福の関係性
言語学習そのものにおいて、新しい語彙や表現を学ぶなどで語学力を向上させる過程が非常に刺激的でチャレンジングなものだと個人的には感じています。学習を通じて得た知識のおかげでその言語の文学作品や映画を鑑賞できるようになったり、ネイティブとの会話がスムーズにいったときは大きな達成感があります。
まぁでも、学習の途中で勿論ストレスもいっぱいあるけどニャ~
ニッチな悩みかもせんけど、
— eme @外大生の言語ブログ🌎 (@eme_log) February 12, 2023
🇮🇹 sale (男性名詞)
🇫🇷 sel (男性名詞)
🇪🇸 sal (女性名詞)
みたいに性がコロコロ変わりよる場合あるのが最近のちょっとしたストレス🙃
統一してくれや〜。って何回思ったことか…
こういう苦労が沢山あることは隠しません。
メリットばっか言ってても真に魅力が伝わらないのでね、、、
その通りニャ~
でも、「リターンとして得られる達成感と自己肯定感は本当に格別だ」ということだけは改めて言いたいです!私自身が証人です🔥
『脳科学的メリット』
さてここから、本記事の主要テーマの1つ「言語学習の脳科学的メリット」について解説していきます。
続きを読む前に、まずは少しだけ思考を巡らせてみて下さい。脳科学的メリットと聞いて、皆さんはどんなモノを想像しましたか?
gatito君はちなみにどんなんや思う??
うーん…母語と外国語で脳を良くスイッチするから、頭がやわらかくなるとかかニャ🤔
おーーーー!!!良い線いっとるね~
色々あるから、次の章で詳しく見ていこう👀
脳科学的メリットの深掘り解説
脳科学的メリット①:脳機能の活性化
まず始めに言えるのは、「言語学習では脳機能の活性化が見込まれる」という事です。
なんとまぁ曖昧な…詳しく教えてニャ
まかせんしゃい!調べたらほんまに色んな研究が出てきたんやけど、ココでは2012年に発表された実験結果を紹介するな〜
この研究ではスウェーデン語を母語とする成人のうち、日常的に英語を話さない被験者を対象に英語の学習を4週間行う実験が行われました。実験前後に被験者たちの脳の構造をMRI測定し、“海馬”という情報処理や記憶に関わる部分の体積を比較したところ、英語学習後に海馬の体積が増加していることが示されました。さらに、海馬の増加量が大きい被験者ほど言語学習に伴う認知機能の向上が認められたと報告されています。
この研究からは、言語学習が脳の機能を改善することが示唆されており、学習後に記憶力や学習能力が向上する可能性があることが示されています。
一応言うとくけど、この研究は4週間の短期間英語学習が対象やから長期的な効果に関しては言及して無かったりするんよね。そこんとこだけ注意…。
(参考までにソースも載せとくね)
Mårtensson, J., Eriksson, J., Bodammer, N. C., Lindgren, M., Johansson, M., Nyberg, L., & Lövdén, M. (2012).
Growth of language-related brain areas after foreign language learning. NeuroImage
脳科学的メリット②:疾病リスクの低下
病気のリスクも下がる!?…ほんとかニャ🤔
科学的にはどうやら証明済みで、ホンマらしいんよ~
特に認知症とかアルツハイマー症の発症リスクが少なくなるみたい。
これも実験結果を紹介しながら詳しく解説していくね👍
認知症リスク低減に関して
2014年、カトリック大学(ベルギー)の研究チームは、認知症のリスク因子とされている「アポリポ蛋白E4遺伝子型」を持つ高齢者を対象に、言語学習が脳機能に及ぼす影響を調査しました。
研究では、アポリポ蛋白E4遺伝子型を持つ高齢者を英語学習グループと非学習グループに分け、12週間の英語学習プログラムを行いました。学習後の英語学習グループは非学習グループに比べて、語彙力・言語処理能力・作業記憶点注意力などの脳機能が改善されたことが示された他、認知症の発症リスクが低下する可能性があることが報告されました。
この研究の結果は、アポリポ蛋白E4遺伝子型を持つ高齢者にとって、言語学習が健康な脳機能を維持するための重要な手段であることを示唆しています。さらに言語学習によって脳の機能が改善され、認知症の発症リスクも低下する可能性があることが報告されたため、認知症予防や治療に対する新たなアプローチを提供することに繋がる可能性も残しているものとなりました。
認知症に悩む高齢者に、言語学習でのアプローチがあっても良いかもニャ~
Woumans, E., Versijpt, J., Martens, D., Visser, M., & De Deyn, P. P. (2014).
Bilingualism and cognitive decline: a story of pride and prejudice. Journal of Alzheimer’s Disease
アルツハイマー病リスク低減に関して
カナダのトロント大学の研究者らは2011年、複数言語を話すバイリンガルの高齢者グループと一言語しか話せないモノリンガルの高齢者グループを対象に、複数言語を話すことがアルツハイマー病の発症リスク低減につながるかどうかを調査しました。
被験者の平均年齢はバイリンガルが77.7歳、モノリンガルが73.7歳で、認知症の発症リスクを評価するための検査を受けました。検査の中には、認知機能を測定するための一般的な評価尺度であるMini-Mental State Examination(MMSE)も含まれており、脳の機能や形態を評価するために、MRIで脳の白質量や灰白質比率、海馬の大きさなども比較しました。
研究結果として、バイリンガルの高齢者は、モノリンガルの高齢者に比べてアルツハイマー病の発症リスクが50%程度低いことが示されました。また、バイリンガルの高齢者は、MMSEの得点も高かったことから、認知機能が高いことが示されました。MRI結果では、バイリンガルの高齢者は、海馬の大きさがモノリンガルの高齢者よりも大きかったと報告されています。
以上の結果から、複数の言語を話すことが、脳の認知機能や構造を改善し、アルツハイマー病の発症リスクを低下させる可能性があることが示唆されました。
賢くも、健康にもなれる…最高やん。。。
Bialystok, E., Craik, F. I., & Freedman, M. (2011)
Bilingualism as a protection against the onset of symptoms of dementia. Neuropsychologia
脳科学的メリット③:脳の構造変化
最後に、『言語学習が脳構造にポジティブな変化をもたらす』との研究報告についても言及したいと思います。
自分的にはコレが一番驚きやったよ…。
2012年の研究によると、外国語学習により、聴覚情報の処理や言語理解に関与する脳の部位である“側頭葉”の白質体積が増加することが示されています。
側頭葉の構造が言語学習によってどのように変化するかを調べるために、ドイツ語を母語とする被験者を対象にした日本語学習実験が行われ、被験者は12週間の日本語学習プログラムに参加しました。週に4回、1回あたり90分の授業です。学習前後に被験者の脳の構造をMRIスキャンし、側頭葉の白質体積を比較すると、学習前後で側頭葉の白質体積が増加していることがわかりました。
この増加は、言語学習によって脳内の神経回路が新たに形成され、白質の密度が増加したことが原因とされています。この結果、言語学習によって側頭葉の構造変化・機能改善がなされ、聴覚情報の処理や言語理解においてより効率的な情報処理が可能になるとの結論が導き出されました。
機能向上だけじゃなく、構造そのものをより良いモノに変えてくれる場合があるんだニャ~
Schlegel, A. A., Rudelson, J. J., & Tse, P. U. (2012)
White matter structure changes as adults learn a second language
何か新しい発見はありましたか?👀
今後も皆さんと一緒に言語学習を楽しんでいけたら嬉しいです😃
最後に
今回は、言語学習が我々に与えるメリットについて脳科学の視点も含めてご紹介しました。
ここまで読んでくださってありがとうございました!!
これからも色んな記事をどんどん書いていきますニャ!
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それでは
hasta pronto,
eme-.